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Hertz(ヘルツ)

ヘルツ(Hz)は、周波数の国際単位(SI)であり、1 秒あたりの周期的な事象の繰り返し回数を表します。
名称は、ドイツの物理学者 ハインリッヒ・ヘルツ(Heinrich Hertz) に由来します。音波や電磁波、振動系など、さまざまな周期現象に広く適用されます。

周波数と周期の関係

周波数 f は、1 周期あたりの時間(周期)T の逆数で表されます:

f = 1 / T


ここで:

  • f:周波数(ヘルツ、Hz)

  • T:周期(秒、s)

波長と波の伝搬速度との関係

波動現象においては、周波数は波長 λ および波の伝搬速度 v によって次のように表されます:

f = v / λ


ここで:

  • v:波の伝搬速度(m/s)、電磁波の場合は光速 c

  • λ:波長(m)

周波数の SI 接頭辞

周波数は、次のような SI 接頭辞を用いて表記されることが一般的です:

  • 1 kHz = 1,000 Hz(キロヘルツ)

  • 1 MHz = 1,000,000 Hz(メガヘルツ)

  • 1 GHz = 1,000,000,000 Hz(ギガヘルツ)

  • 1 THz = 1,000,000,000,000 Hz(テラヘルツ)

実用例

  • 電力網:ヨーロッパやアジアでは 50 Hz、北米では 60 Hz

  • オーディオ:人間の可聴域は約 20 Hz ~ 20,000 Hz

  • 可視光:およそ 430 THz ~ 750 THz の範囲

主な応用分野

ヘルツは、以下のような幅広い分野で基礎的な役割を果たしています:

  • 通信工学:AM/FM ラジオ、携帯通信、衛星通信などの周波数帯

  • コンピュータ工学:CPU のクロック周波数(GHz)

  • 音響工学:音の再生や調整のための周波数解析

  • 電力工学:電力系統の周波数制御と安定性

  • 量子物理学:原子遷移周波数による精密な時間計測(原子時計)

最終確認・更新日:2025年6月12日(IBL編集チーム) この記事にフィードバックを送る