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Wavelength(波長 λ)

波長(λ)は、波動運動の基本的な特性を表します。周期波が1周期を完了するまでの空間的な長さを示し、国際単位系(SI)ではメートル(m)で測定されます。波長は、光学、音響学、電磁気学、量子力学など、さまざまな分野で波の挙動を理解する上で中心的な役割を果たします。

波長と周波数の関係

波長と周波数は、波の基本式によって逆比例の関係にあります。

c = λ × f


ここで:

  • c = 波の伝搬速度(m/s)

  • λ = 波長(m)

  • f = 周波数(Hz)

この関係式は、電磁波や機械波など、すべての波に適用されます。

波長の計算式

電磁波の場合

真空中の電磁波(例:光波や電波)の波長は次の式で求められます。

λ = c / f


ここで:

  • c = 光速(299,792,458 m/s)

  • f = 周波数(Hz)

機械波の場合

媒体中を伝わる波(例:空気中や水中の音波)の波長は次の式で求められます。

λ = v / f


ここで:

  • v = 媒体中での波の速度(m/s)

  • f = 周波数(Hz)

計算例

周波数が 5 × 10¹⁴ Hz の可視光に対して:

λ = 299,792,458 / (5 × 10¹⁴) ≈ 600 nm

これは、可視光スペクトルの中の緑黄色に相当します。

波長の応用例

  • 光学 – 色知覚やレンズ特性を決定

  • 通信 – 光ファイバー、5G、衛星通信における動作周波数帯域の決定

  • 医療イメージング – MRI(無線波)、X線、超音波に利用

  • 天文学 – 恒星や銀河からの放射を解析

  • 材料科学 – 分光法や量子スケールでの相互作用に利用

波長は、波動ベースの技術において不可欠なパラメータであり、システム設計やスペクトル解析の精度を高めるために重要な役割を果たします。

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波長と周波数を相互に変換できる以下のツールを利用することで、より正確な解析と測定が可能になります。


最終確認・更新日:2025年6月12日(IBL編集チーム) この記事にフィードバックを送る