無線機器指令(RED)2014/53/EU
無線機器指令(RED)2014/53/EUは、携帯電話、Wi-Fi機器、Bluetoothアクセサリーなどの無線機器に適用されるEUの要求事項を定めています。通信または無線測位のために意図的に電波を送信・受信する製品が対象です。メーカーは、製品を欧州経済領域(EEA)の市場に投入する前に、適用される要求事項を満たす必要があります。
REDは安全性、電磁両立性(EMC)および周波数スペクトルの利用を規定しています。低電圧指令(LVD)の安全目標を電圧範囲の制限なしに取り込み、EMC指令の保護要件も取り込んでいます。同じ無線機器にこれら2つの指令が別途適用されるわけではありません。CEマーキングには、その他の適用されるEU法令への適合も必要です。
REDの要点
無線機器指令(RED 2014/53/EU)は、EU市場への無線機器の投入を規定しています。
通信または無線測位のために意図的に電波を送信・受信する無線機器が対象です。スマートフォン、ルーター、IoT機器などが含まれます。
主な要求事項は、安全性、電磁両立性(EMC)および周波数スペクトルの効率的利用です。
CEマーキングは必須であり、適合性評価とEU適合宣言に基づきます。
委任規則(EU) 2022/30のサイバーセキュリティ要件は、2025年8月1日から指定された無線機器カテゴリーに適用されています。
REDの必須要求事項
第3条(1)および(2)は、REDの必須要求事項を次の3分野について定めています。
| 目的 | 説明 |
|---|---|
| 安全性 | 人、家畜および財産を潜在的な危険から保護する。 |
| EMC | 適切な水準の電磁両立性を確保する。 |
| 周波数スペクトルの効率的利用 | 有害な干渉を避けるため、周波数スペクトルを有効に利用し、その効率的な利用を支える。 |
| 目的 | 説明 |
|---|---|
| 安全性 | 人、家畜および財産を潜在的な危険から保護する。 |
| 電磁両立性(EMC) | 適切な水準の電磁両立性を確保する。 |
| 周波数スペクトルの効率的利用 | 有害な干渉を避けるため、周波数スペクトルを有効に利用し、その効率的な利用を支える。 |
RED要件の実務対応
無線機器について、次の分野を評価します。
安全要件
人、家畜および財産へのリスクを、意図した使用と合理的に予見できる条件を含めて評価します。LVDの安全目標は電圧範囲の制限なしに適用されます。
電磁両立性(EMC)
次の両方を確認します。
エミッション: 発生する電磁妨害は、他の機器が意図どおりに動作できなくなる水準を超えてはなりません。
イミュニティ: 製品は、意図した使用で想定される電磁妨害に対して、許容できない性能低下なく動作するための十分な耐性を備える必要があります。
周波数スペクトルの効率的利用
製品の意図した動作条件と構成について、スペクトルの有効かつ効率的な利用と、有害な干渉の防止を評価します。
共通充電要件
有線充電が可能な特定の機器カテゴリーには、第3条(4)および附属書Iaの共通充電要件も適用されます。USB Type-Cと、該当する場合のUSB Power Deliveryが含まれます。指定カテゴリーには2024年12月28日から適用されていますが、ノートパソコンへの適用は2026年4月28日からです。
適用範囲
REDは、通信または無線測位のために意図的に電波を送信・受信する製品に適用されます。無線が副次的な機能である場合も対象です。携帯電話、Wi-Fi・Bluetooth機器、無線機能付きIoT製品および車載無線システムなどが含まれます。以下の適用除外は、それぞれの法的条件を満たす場合に限られます。
REDの適用除外となる機器
| 適用除外 | 詳細 |
|---|---|
| 国家活動のみに使用する機器 |
条件: 防衛や公共の安全など、第1条(3)で指定された国家活動のみに使用 注意点: 公的機関が使用するという理由だけでは適用除外にならない |
| 舶用機器 |
条件: 舶用機器指令2014/90/EUの適用対象 注意点: その他の舶用無線機器にはREDが適用される場合がある |
| アマチュア無線機器 |
条件: 附属書Iの条件に従い、市場に提供されないもの 注意点: 市場に提供されるアマチュア無線機器には引き続きREDが適用される |
| 特定の航空用機器 |
条件: 附属書Iおよび規則(EU) 2018/1139の条件を満たし、航空機上での使用のみを目的とするもの 注意点: 航空分野の機器であるという理由だけでは適用除外にならない |
| 専門家向け評価キット |
条件: 特注で製作され、研究開発施設でのみ使用するもの 注意点: 試作品全般の適用除外ではない |
- 医療機器: 医療機器規則(MDR)または体外診断用医療機器規則(IVDR)の対象であっても、無線機能を持つ機器がREDから一律に除外されるわけではありません。
- 自家使用の機器: 欧州委員会のガイドでは、自家使用のために製作した機器を市場に投入されたものとは扱っていません。ただし、各国の規定によりREDの要求事項が適用される場合があります。自作機器全般の適用除外ではありません。
| 適用除外 | 条件 | 注意点 |
|---|---|---|
| 国家活動のみに使用する機器 | 防衛や公共の安全など、第1条(3)で指定された国家活動のみに使用 | 公的機関が使用するという理由だけでは適用除外にならない |
| 舶用機器 | 舶用機器指令2014/90/EUの適用対象 | その他の舶用無線機器にはREDが適用される場合がある |
| アマチュア無線機器 | 附属書Iの条件に従い、市場に提供されないもの | 市場に提供されるアマチュア無線機器には引き続きREDが適用される |
| 特定の航空用機器 | 附属書Iおよび規則(EU) 2018/1139の条件を満たし、航空機上での使用のみを目的とするもの | 航空分野の機器であるという理由だけでは適用除外にならない |
| 専門家向け評価キット | 特注で製作され、研究開発施設でのみ使用するもの | 試作品全般の適用除外ではない |
- 医療機器: 医療機器規則(MDR)または体外診断用医療機器規則(IVDR)の対象であっても、無線機能を持つ機器がREDから一律に除外されるわけではありません。
- 自家使用の機器: 欧州委員会のガイドでは、自家使用のために製作した機器を市場に投入されたものとは扱っていません。ただし、各国の規定によりREDの要求事項が適用される場合があります。自作機器全般の適用除外ではありません。
RED適合とメーカーの義務
法的義務の概要
無線機器を適法にEU市場へ投入するため、メーカーはREDの必須要求事項を満たす必要があります。主な義務は次のとおりです。
製品の安全性、電磁両立性(EMC)およびスペクトルの効率的利用を確保する
委任規則(EU) 2022/30の対象カテゴリーについて、第3条(3)(d)~(f)の適用されるサイバーセキュリティ要件を満たす(2025年8月1日から適用)
適合性評価を行い、EU適合宣言を作成する
機器または銘板にCEマーキングを見やすく、読みやすく、消えない形で表示する。ただし機器の性質により不可能または不適切な場合を除く。包装にも見やすく、読みやすく表示する
技術文書とEU適合宣言を作成して10年間保管し、管轄当局から理由を示した要求があった場合に文書を提出する
無線機器指令(RED)への適合手順
-
1. 適用される要件を確認
安全性、EMC、無線周波数の利用に関する要件に加え、該当するサイバーセキュリティ、共通充電仕様などの要件を確認します。
-
2. 適合性の評価と文書化
評価手順を選び、リスク評価と試験を実施します。適合性を裏付ける証拠をまとめ、技術文書を作成します。
評価手順 — A、B+C、H
適用可能な場合はモジュールA、または通知機関が関与するB+CかHを用います。適用要件と整合規格によるカバー範囲を確認します。
-
3. EU適合宣言書の発行
製造者は、機器がREDおよびその他の適用されるEU法令に適合していることを宣言します。
-
4. CEマーキングの表示
市場投入前に機器と包装にCEマーキングを表示します。量産品についても適合性が維持されるようにします。
注記: 第3条第2項および適用される第3項の要件について、関連する整合規格が存在しない場合、部分的にしか適用しない場合、または掲載時の制限を含めて要件を十分にカバーしない場合は、B+CまたはHが必要です。
適合性に関する責任は製造者にあります。技術文書とEU適合宣言書を市場投入後10年間保管し、管轄当局から理由を示した要請があった場合は提出する必要があります。
適合性評価:適切な手続の選択
適用されるREDの要求事項ごとに評価手続を選択します。モジュールAではメーカー自身が適合性を評価し、B+CとHではノーティファイドボディ(Notified Body)が関与します。
第17条に基づく適合性評価
以下の表は、利用できる評価手続とノーティファイドボディが関与する条件を示しています。
| 要求事項/状況 | 利用できる手続 | ノーティファイドボディは必要か? |
|---|---|---|
| 安全性、EMCおよび共通充電要件 | A、B+CまたはH | B+C/Hの場合のみ |
| スペクトル/追加要求事項:規格による完全なカバー* | A、B+CまたはH | B+C/Hの場合のみ |
| スペクトル/追加要求事項:規格によるカバーが不完全* | B+CまたはH | 必要 |
| Aを利用できる場合にノーティファイドボディの評価を任意に選択 | B+CまたはH | 任意の選択 |
*規格による完全なカバーとは、関連する整合規格が欧州連合官報に掲載され、完全に適用され、掲載上の制限も考慮したうえで製品に適用される要求事項をカバーしていることです。そうでない場合、該当するスペクトル要件または追加要求事項についてB+CまたはHが必要です。
モジュール:
- A – 内部生産管理
- B – EU型式審査
- C – 型式への適合
- H – 完全品質保証
| 要求事項/状況 | 詳細 |
|---|---|
| 安全性、EMCおよび共通充電要件 |
利用できる手続: A、B+CまたはH ノーティファイドボディは必要か: B+C/Hの場合のみ |
| スペクトル/追加要求事項:規格による完全なカバー* |
利用できる手続: A、B+CまたはH ノーティファイドボディは必要か: B+C/Hの場合のみ |
| スペクトル/追加要求事項:規格によるカバーが不完全* |
利用できる手続: B+CまたはH ノーティファイドボディは必要か: 必要 |
| Aを利用できる場合にノーティファイドボディの評価を任意に選択 |
利用できる手続: B+CまたはH ノーティファイドボディは必要か: 任意の選択 |
*規格による完全なカバーとは、関連する整合規格が欧州連合官報に掲載され、完全に適用され、掲載上の制限も考慮したうえで製品に適用される要求事項をカバーしていることです。そうでない場合、該当するスペクトル要件または追加要求事項についてB+CまたはHが必要です。
モジュール:
- A – 内部生産管理
- B – EU型式審査
- C – 型式への適合
- H – 完全品質保証
メーカーによる評価とノーティファイドボディ
必須となる場合: 第3条(2)のスペクトル要件と、適用される第3条(3)の追加要求事項について、関連する整合規格がない、完全に適用されていない、または製品の要求事項を完全にカバーしていない場合は、ノーティファイドボディが必要です。第17条(4)により、その要求分野にB+CまたはHを使用します。
任意に選択する場合: Aを利用できる場合でも、メーカーはB+CまたはHを選択できます。試験所の試験報告書は裏付け資料にはなりますが、ノーティファイドボディの関与が義務付けられている手続の代わりにはなりません。
RED評価に用いる主な無線・EMC規格
以下は無線規格、規格シリーズおよび共通のEMC参照規格の例です。適合推定の範囲は、規格の版と、現在の官報掲載がカバーする要求事項および掲載上の制限によって決まります。
| 規格 | 適用範囲 | 注記 |
|---|---|---|
| EN 300 328 | 2.4 GHz広帯域システム(Wi-Fi、Bluetooth、Zigbeeなど) | 広帯域データ伝送:第3条(2) |
| EN 301 893 | 5 GHz WLAN(RLAN) | DFS1/TPC2 要件(該当する場合) |
| EN 303 687 | 6 GHz WAS/RLAN(Wi-Fi 6E/7など) | LPI3/VLP4:制限付きで官報掲載 |
| EN 300 220-2 | 非特定用途の短距離無線機器(SRD)、25 MHz–1 GHz | 官報に掲載された第2部の該当する版を使用 |
| EN 303 413 | GNSS受信機 | 指定された衛星航法周波数帯でのGNSS受信 |
| EN 300 330 | 低周波SRDおよび誘導システム | 誘導結合型RFID/NFC用途を含む |
| EN 301 908-x | 3G/4G/5G携帯通信網 | 製品に該当する部と官報掲載の版を選択 |
| EN 301 489-1 | 無線機器のEMC基本規格 | 共通参照規格:REDでは単独の官報掲載なし |
| EN 301 489-17 | 広帯域データ伝送のEMC | 技術別EMC:制限付きで官報掲載 |
| EN 301 489-3 | SRDのEMC、9 kHz–246 GHz | SRDのEMC:制限付きで官報掲載 |
|
用途: 2.4 GHz広帯域システム(Wi-Fi、Bluetooth、Zigbeeなど)
注記: 広帯域データ伝送:第3条(2) |
|
用途: 5 GHz WLAN(RLAN)
注記: DFS1/TPC2 要件(該当する場合) |
|
用途: 6 GHz WAS/RLAN(Wi-Fi 6E/7など)
注記: LPI3/VLP4:制限付きで官報掲載 |
|
用途: 非特定用途の短距離無線機器(SRD)、25 MHz–1 GHz
注記: 官報に掲載された第2部の該当する版を使用 |
|
EN 303 413
用途: GNSS受信機
注記: 指定された衛星航法周波数帯でのGNSS受信 |
|
EN 300 330
用途: 低周波SRDおよび誘導システム
注記: 誘導結合型RFID/NFC用途を含む |
|
EN 301 908-x
用途: 3G/4G/5G携帯通信網
注記: 製品に該当する部と官報掲載の版を選択 |
|
用途: 無線機器のEMC基本規格
注記: 共通参照規格:REDでは単独の官報掲載なし |
|
EN 301 489-17
用途: 広帯域データ伝送のEMC
注記: 技術別EMC:制限付きで官報掲載 |
|
EN 301 489-3
用途: SRDのEMC、9 kHz–246 GHz
注記: SRDのEMC:制限付きで官報掲載 |
- DFS(Dynamic Frequency Selection):レーダーへの干渉を避けるための自動チャネル切替。
- TPC(Transmit Power Control):送信電力の動的制御。
- LPI(Low Power Indoor):送信電力を制限した屋内用機器。
- VLP(Very Low Power):移動・携帯用途向けの非常に低い送信電力。
規格の官報掲載確認日:2026年10月12日・出典:欧州委員会/欧州連合官報
技術文書の要求事項
メーカー向け対応ステップ
ステップ1:要求事項の特定
製品がREDの適用範囲に入るか確認する
適用されるEU要件と整合規格を特定する
適切な適合性評価手続(A、B+CまたはH)を決定する
ステップ2:文書の準備
技術文書とリスク評価を作成する
適用規格と、要求事項を満たすために採用した代替手段を文書化する
ステップ3:試験と適合性評価
社内または外部試験所で必要な試験を行う
第17条で必要な場合、またはB+C/Hを任意に選択する場合、ノーティファイドボディを関与させる
EU適合宣言を作成する
ステップ4:CEマーキングと市場投入
製品と包装にCEマーキングを表示する
量産品の適合性と是正措置の手順を維持する
技術文書とEU適合宣言を10年間保管する
サイバーセキュリティ: 評価手続を選ぶ前に、第3条(3)(d)~(f)が製品カテゴリーに適用されるか確認してください。サイバーセキュリティ要件をご覧ください。
サイバーセキュリティと接続型無線機器
製品に適用される要件は?
2025年8月1日から、委任規則(EU) 2022/30により、指定された機器カテゴリーにRED第3条(3)(d)~(f)が適用されています。対応するEN 18031規格は制限付きで官報に掲載されています。
ネットワーク保護 — EN 18031-1:2024: 直接または他の機器を介してインターネットで通信できる無線機器。
個人データとプライバシーの保護 — EN 18031-2:2024: インターネット接続無線機器、育児専用機器、玩具およびウェアラブル機器で、個人データ、トラフィックデータまたは位置データを処理できるもの。
不正行為からの保護 — EN 18031-3:2024: 金銭、金銭的価値または仮想通貨の移転を可能にするインターネット接続無線機器。
分野別の例外: MDRまたはIVDRの対象機器は、これら3つのサイバーセキュリティ要件から除外されます。委任規則(EU) 2022/30の第2条は、指定された航空機器、車両機器および電子道路料金徴収機器を、プライバシー保護と不正行為からの保護の要件のみから除外しています。RED全般の適用除外ではありません。
適合推定の制限
全3部: 「Rationale」と「Guidance」の項は、それ自体で適合推定を与えるものではありません。
全3部: パスワード条項の適用により、ユーザーがパスワードを設定・使用しないことを許す場合、適合推定は成立しません。
第2部: 指定された機器カテゴリーで親または保護者によるアクセス制御が確保されない場合、プライバシー保護について適合推定は成立しません。
第3部: 箇条6.3.2.4の評価基準は、不正行為からの保護について適合推定を与えません。
制限については実施決定(EU) 2025/138(英語)をご確認ください。規格を完全に適用していない場合、または製品に適用される要求事項を完全にカバーしていない場合、第17条(4)により、その要求事項についてノーティファイドボディが関与するB+CまたはHが必要です。
試験と評価の支援については、IoTサイバーセキュリティ認証のページをご覧ください。
IoTとRED適合
無線機能を持つセンサー、ゲートウェイ、スマートホーム製品は、これらのカテゴリーに該当する場合があります。製品の通信能力とデータ処理能力を、上記の要件に照らして評価してください。
サイバーレジリエンス法(CRA、規則(EU) 2024/2847)は別の枠組みであり、段階的に適用されます。
2026年9月11日: CRA第14条の、悪用が確認された脆弱性と製品のセキュリティに影響する重大なインシデントの報告義務が、CRAの対象製品のメーカーに適用開始。
2027年12月11日: CRAの主要な義務が適用され、委任規則(EU) 2026/339により委任規則(EU) 2022/30が廃止。
2025年8月1日から2027年12月10日までにEU市場へ投入され、これらのサイバーセキュリティ要件の対象となる機器については、廃止後もREDに基づく市場監視が継続します。
5Gと周波数スペクトルの利用
5G無線機器は、適用されるRED要件に基づき評価します。EN 301 908シリーズの関連する部は、官報掲載の対象範囲内でスペクトル評価を支えることができます。各国の周波数利用条件も確認が必要です。
複数無線方式・構成変更可能な機器
評価では、意図したすべての動作条件と、可能なすべての構成を考慮する必要があります。安全性については、合理的に予見できる条件も考慮します。これらの原則は、複数の無線方式を搭載した製品やソフトウェアで構成を変更できる機器にも適用されます。
まとめ
製品に適用される要求事項を特定し、関連規格と官報掲載の制限を確認し、市場投入前に選択した適合性評価手続を文書化してください。
RED適合に関するよくある質問
REDにはどのような追加要求事項がありますか?
追加要求事項は、関連法令で指定されたカテゴリーに適用されます。すべての無線製品に適用されるわけではありません。
ネットワーク保護、プライバシー保護、不正行為からの保護: 第3条(3)(d)~(f)に基づき、委任規則(EU) 2022/30の対象カテゴリーに適用
緊急サービスへのアクセス: 第3条(3)(g)に基づき、緊急通報時の発信者位置情報に対応するスマートフォンなど、指定カテゴリーに適用
共通充電要件: 第3条(4)および附属書Iaに基づき、有線充電が可能な指定カテゴリーに適用
第3条(3)(a)~(c)の相互運用性の規定は、現在、REDの一般的義務として有効化されていません。
メーカーはREDのどの法的要件を満たす必要がありますか?
メーカーは、適用される必須要求事項を満たす必要があります。
第3条(1)(a): 健康と安全の保護。家畜と財産の保護を含む
第3条(1)(b): 適切な水準の電磁両立性
第3条(2): 有害な干渉を避けるためのスペクトルの有効利用と効率的利用の支援
第3条(3)および(4): 指定カテゴリーの追加要求事項。該当する場合のサイバーセキュリティと共通充電要件を含む
市場投入前に適合性評価を完了し、技術文書とEU適合宣言を作成し、CEマーキングを表示することも必要です。
2025年から適用されているREDのサイバーセキュリティ要件は?
2025年8月1日から、委任規則(EU) 2022/30により、指定カテゴリーに第3条(3)(d)~(f)が適用されています。
ネットワーク保護: 他の機器を介した通信も含むインターネット接続無線機器
個人データとプライバシー: 個人データ、トラフィックデータまたは位置データを処理できるインターネット接続機器、育児用機器、玩具およびウェアラブル機器
不正行為からの保護: 金銭、金銭的価値または仮想通貨の移転を可能にするインターネット接続機器
委任規則(EU) 2022/30の第2条は、医療機器などについて分野別の例外を定めています。EN 18031-1/-2/-3は、官報掲載の制限を考慮したうえで評価に利用できます。
メーカーはRED適合をどのように示しますか?
市場投入前に、メーカーは次を行う必要があります。
適用される適合性評価を完了する: 第17条に従い、A、B+CまたはHを使用
技術文書を作成する: 関連するリスク評価、適合性の根拠および試験報告書を含める
EU適合宣言を作成する: 適用される要求事項を特定する
CEマーキングを表示する: 機器または銘板に、見やすく、読みやすく、消えない形で表示する。機器の性質により不可能または不適切な場合を除く。包装にも見やすく、読みやすく表示する
技術文書とEU適合宣言を10年間保管してください。ノーティファイドボディの識別番号をCEマーキングに続けて表示するのは、モジュールHを使用する場合のみです。
RED適合にノーティファイドボディが必要となるのはいつですか?
第3条(2)と、適用される第3条(3)の要求事項について、関連する整合規格がない、完全に適用されていない、または掲載上の制限を含めて製品の要求事項を完全にカバーしていない場合、第17条(4)によりノーティファイドボディが必要です。その要求分野にはB+CまたはHを使用します。
第3条(1)および(4)の安全性、EMC、共通充電要件については、モジュールAを利用できます。Aが認められる場合にB+CまたはHを選ぶと、ノーティファイドボディが任意に関与します。製品が複雑であるという理由だけでHが必須になるわけではありません。
整合規格はRED適合にどのように役立ちますか?
REDに基づき官報に参照が掲載された整合規格を適用すると、その規格がカバーする要求事項についてのみ、掲載上の制限を条件として適合推定が得られます。規格の適用は任意ですが、選択した評価手続は第17条を満たす必要があります。
EN 300 328は、2.4 GHz広帯域データ伝送機器について官報に掲載されたスペクトル規格です。
IEC 62368-1は、ICT・AV機器の技術的な安全規格です。REDに基づく官報には掲載されておらず、それ自体では適合推定を与えません。使用する場合は、適用した技術仕様としてその使用を文書化してください。
REDはすべてのワイヤレス機器に適用されますか?
いいえ。REDは、通信または無線測位のために意図的に電波を送信・受信する電気・電子製品が対象です。例えば次のものです。
無線機能を持つ携帯電話、タブレット、スマートウォッチ
Wi-Fiルーター、Bluetoothアクセサリー、無線機能付きIoT機器
産業用無線機器と車載無線システム
適用除外には条件があり、次のような機器が含まれます。
防衛など、第1条(3)で指定された国家活動のみに使用する機器
指令2014/90/EUの対象となる舶用機器および附属書Iで指定された、航空機上でのみ使用する機器
市場に提供されないアマチュア無線機器および附属書Iで指定された研究開発用の特注の専門家向け評価キット
赤外線などの光を用いるワイヤレス製品は、この電波の定義の対象外です。無線機能を持つ医療機器がREDから一律に除外されるわけではありません。
参考資料と公式情報
EU公式法令
-
European Parliament and Council. Directive 2014/53/EU on the harmonisation of the laws of the Member States relating to the making available on the market of radio equipment. 2026年5月30日付統合版(英語)。
-
European Commission. Commission Delegated Regulation (EU) 2022/30 supplementing Directive 2014/53/EU with regard to the application of the essential requirements referred to in Article 3(3), points (d), (e) and (f). 2023年10月27日付統合版(英語)。2025年8月1日から適用。委任規則(EU) 2026/339により2027年12月11日付で廃止。
技術規格とガイダンス
-
欧州電気通信標準化機構(ETSI)(2024年) 指令2014/53/EUの下での整合規格。ETSIウェブサイト。
入手先:etsi.org
規制資料
-
欧州委員会(2024年) 新立法フレームワーク(NLF) - 法令。単一市場と標準。
-
欧州委員会(2024年) 無線機器指令(RED)。域内市場、産業、起業家精神およびSME。
出典確認日:2026年10月12日。RED:2026年5月30日付統合版。サイバーセキュリティ:規則(EU) 2022/30の2023年10月27日付統合版。規格掲載:実施決定(EU) 2022/2191の2025年12月11日付統合版と改正(EU) 2026/2003。出典:EUR-Lex(英語)。
著者: IBL-Editors Team
技術レビュー: Daniel Lenhardt - CEO & Owner | IB-Lenhardt AG この記事にフィードバックを送る