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SRRC Short Range Devices(短距離無線機器)

要点のまとめ

  • 中国において、微弱電力の上限を超える、または規制された周波数帯を使用する短距離無線機器(SRD)には、SRRCの型式認証が必須です。

  • 試験はすべて中国国内のMIIT指定試験所で実施しなければなりません。

  • Bluetooth、Wi-Fi、Zigbeeなど、一般的な2.4 GHz、5 GHz、5.8 GHz帯の技術にもSRRC認証が必要です。

  • 認証済み製品にはCMIIT IDの表示が義務付けられており、外国メーカーは中国国内の申請代理人を任命する必要があります。

  • SRRC制度においては、モジュール認証の免除規定はありません。

中国におけるSRD認証:対象範囲と要件

中国では、Bluetooth、Wi-Fi、Zigbeeなどの短距離無線技術は「無線送信機器」に分類され、微弱電力の上限を超える場合にはSRRCの型式認証が必要です。これらの技術は、コンシューマー、産業機器、自動車分野を含む現代の無線システムにとって不可欠です。

本ページでは、無線方式別に整理されたSRD機器の主な認証要件、使用周波数条件、表示ルールについて解説します。

SRRCにおけるBluetooth機器の認証要件

Bluetooth機器(Classic[BR/EDR]およびLow Energy[LE]を含む)は、微弱電力の上限を超えるか、規制された周波数帯で動作する場合、中国においてSRRC型式認証の対象となります。

主な適合要件:

  • 中国国内のMIIT指定試験所での試験の実施

  • Classic Bluetoothにおける周波数ホッピング動作の確認

  • 出力、帯域幅、スプリアスなど無線周波数(RF)パラメータの評価

  • 技術文書一式の中国語による提出

  • 機器またはマニュアルへのCMIIT ID表示の実施

Bluetoothは通常2.4 GHzのISMバンドで動作しますが、送信出力が10 mW EIRPを超える場合にはSRRC認証が必要です。あらかじめ認証されたモジュールであっても、認証免除の対象にはならず、個別の承認を受ける必要があります。

→ 国際的なBluetooth認証および適合フレームワークの概要については、[Bluetooth技術ページ]をご覧ください

SRRCにおけるUltra-Wideband(UWB)機器の認証要件

中国において、UWB機器が規制対象のUWB周波数帯で送信を行う場合、SRRCの型式認証を取得する必要があります。現在、認証対象となる周波数範囲は7163~8812 MHzであり、技術的および運用上の制限が適用されます。

主な適合要件:

  • 中国国内のMIIT認定試験所での試験の実施

  • 発射限度およびパルス特性の確認

  • 用途の制限(例:屋内専用、他の無線との干渉回避)

  • 有効なCMIIT IDの表示

  • 中国国内代理人による申請および登録の実施

  • UWB機器のSRRC証明書は通常1年間の有効期間

UWB機器は、MIITが定めた周波数範囲内で動作し、出力および帯域幅の規定に準拠する必要があります。事前に認証されたモジュールであっても、承認免除の対象にはなりません。


※ 中国におけるUWB運用は、**MIIT公告第77号(2024年)に基づいて規定されており、周波数範囲および市場アクセスの条件が明記されています。本規制は従来の第354号(2008年)**を置き換え、SRRC制度に基づくUWB機器の認証を可能にしています。
UWB機器に関するMIIT公告全文を読む

→ グローバルなUWB規制の概要については、UWB – 技術とコンプライアンスをご覧ください。

SRD機器の表示要件

SRRCの認証を受けたすべての製品には、有効なCMIIT IDを表示する必要があります。表示の位置、形式、視認性に関する要件は、機器の種類や形状によって異なります。

→ 表示ルールの詳細は、SRRC型式認証の概要ページをご覧ください。

最終確認・更新日:2025年6月1日(IBL編集チーム) この記事にフィードバックを送る