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Power Density (電力密度)

電力密度(Power Density)は、単位面積あたりに伝送または受信される電力の量を表す物理量です。一般的にはワット毎平方メートル(W/m²)で表され、電磁界曝露の評価、信号強度の解析、および高周波(RF)システムにおけるエネルギー伝送の最適化において重要な指標です。

電力密度の公式

一般式:

S = P / A

  • S:電力密度(W/m²)

  • P:全電力(W)

  • A:電力が分布する面積(m²)

電磁波の場合:

自由空間において、電力密度は電界強度とも関係します:

S = E² / η

  • E:電界強度(V/m)

  • η:自由空間の固有インピーダンス(約377Ω)

この式は、損失のない媒質を伝搬する平面波に適用されます。

計算例

  • 無線送信の場合:
    P = 100W、A = 10m² → S = 100 / 10 = 10W/m²

  • 電磁界曝露の評価:
    E = 100V/m → S = 100² / 377 ≈ 26.5W/m²

主な用途

  • 電磁界安全性: 一般公衆および労働者の曝露制限への適合性評価

  • 無線通信: 受信電力や実効放射電力(EIRP)の推定

  • アンテナ設計: 放射特性や効率の解析

  • 衛星およびレーダーシステム: 受信機での信号強度の評価

  • 医療技術: イメージング装置や治療機器での曝露評価

  • 熱管理: 高出力電子機器でのエネルギー分布の監視

最終確認・更新日:2025年6月12日(IBL編集チーム) この記事にフィードバックを送る