Accreditation(認定)
認定とは、試験所、認証機関、検査機関が、国際規格に基づいた特定の適合性評価業務を実施するための技術的能力と公平性を正式に認める制度です。試験・検査・認証業務の信頼性を確保するための基盤であり、国際的に認められた適合性評価制度の重要な構成要素です。
適用範囲
認定は、以下のような分野で試験・検査・認証業務を実施する機関に適用されます:
EMC(電磁両立性)試験
医療機器の認証
環境・化学分析
製品の安全性評価
CEマーキング、FCC認証、または各国・国際的な適合性評価制度のもとで、技術的能力を証明する手段として不可欠です。
認定は通常、以下のような各国の認定機関(National Accreditation Body, NAB)によって実施されます:
DAkkS(ドイツ)
UKAS(イギリス)
ANAB(アメリカ)
JAB(日本)
これらの機関は、**ILAC(国際試験所認定協力機構)およびIAF(国際認定フォーラム)**の加盟組織として、国際的な基準に則って活動しています。
技術的要件
認定を受ける機関は、その業務に応じて、以下のような国際規格に準拠する必要があります:
ISO/IEC 17025:試験所および校正機関向け
ISO/IEC 17065:製品認証機関向け
ISO/IEC 17020:検査機関向け
認定プロセスには以下のような厳格な審査が含まれます:
文書レビューおよび品質マネジメントシステムの評価
インフラおよび技術的能力を確認する現地審査
専門分野の技術的審査
継続的な監視と再評価による品質維持と公平性の確認
認証との違いと適合性
認定は製品の認証とは異なります。 認定は、適合性評価を行う機関の能力と中立性を保証するものであり、製品自体の認証を行うものではありません。
EUにおいては、特定の指令(例:RED、MDR)に基づき「指定機関(Notified Body)」としての指名を受ける前提として、認定が必要となる場合があります。ただし、すべての認定機関がNotified Bodyであるわけではなく、正式な指定が必要です。
国際的な認知と市場アクセスへの貢献
認定を受けた機関が発行した試験報告書や証明書は、相互承認協定(MRA)のもとで国際的に受け入れられます。これにより再試験の回避やグローバル市場への円滑なアクセスが可能になります。
また、法的遵守やトレーサビリティの確保にもつながり、規制対象分野における市場監視にも貢献します。さらに、国際的なサプライチェーン全体で一貫した技術品質を担保する仕組みとして機能します。
IB-Lenhardt AGは、ISO/IEC 17025に基づき、EMC、RF、電気安全試験に関する広範な認定を取得しています。
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