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ARIB STD-T111

ARIB STD-T111は、日本において77.0–81.0 GHz帯で動作する79 GHz帯高分解能レーダーの技術要件を定めています。これらの機器は電波法に基づく「特定小電力無線局」に分類され、送信機の制限、占有帯域幅、アンテナ特性、不要放射の限度値、およびマーキング規則を満たす必要があります。

適用範囲

本規格は、自動車および路側での高度なレーダー利用に適用されます。具体例としては、前方物体検知、ADAS機能、交差点右左折支援、歩行者・自転車検知、さらに高度道路交通システムにおける路側センシングなどがあります。

周波数範囲とチャネル化

  • 中心周波数: 79.0 GHz

  • 動作帯域: 77.0–81.0 GHz(2017年改訂により拡張)

出力制限と不要放射要件

  • アンテナ電力(EIRP、平均):≤ 10 mW

  • 占有帯域幅 ≤ 2 GHz の場合:任意の1 MHzあたりの平均電力 ≤ 5 µW

  • 占有帯域幅(最大):≤ 4 GHz

  • アンテナ絶対利得:≤ 35 dBi

  • 不要放射(1 MHzあたり):

    • 帯域外領域:≤ 100 µW

    • スプリアス領域:≤ 50 µW

  • 測定基準:不要放射の適合性はTELEC-T319に準拠(本規格で引用)

認証およびマーキング

機器は登録証明機関(RCB)による技術基準適合認証を受ける必要があり、認証番号とともに技適マークを表示しなければなりません。条件を満たす場合、総務省の規定に基づき電子ラベルの使用も認められています。

試験および認証に関する支援については → MIC認証サービス を参照してください。

注記
機器カテゴリ、認証プロセス、技適マークに関する包括的な概要はガイド → MIC要件 – 概要 にまとめられています。

留意事項と特記事項

  • 干渉防止機能:レーダーは自局の反射信号と他局の送信信号を識別できる必要があります。

  • 規制改訂:77–81 GHz帯の動作範囲は、2017年の総務省告示に基づく拡張を反映しています。

参考文献・公式情報

公式ARIB規格

これは主要な情報源を厳選したものです。完全かつ最新の規制文書については、必ず各当局の公式ポータルを参照してください。すべての参照は2025年8月時点で確認済みです。

最終確認・更新日:2025年8月21日(IBL編集チーム) この記事にフィードバックを送る