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Conducted Measurements(伝導測定)

伝導測定(Conducted Measurements)とは、電源ライン、信号ケーブル、RFコネクタなどの導電経路を通じて伝播する高周波(RF)信号や電磁妨害(EMI)を評価する試験手法です。これらの測定は、FCC、CE(RED)、ISED、MICといった国際的な規制枠組みにおけるEMCおよびRFコンプライアンス確認に不可欠です。

RF出力や電源入力のある無線機器では、伝導試験が認証の基本要件となります。

適用分野

伝導測定は、次のような規制・プレコンプライアンスの場面で実施されます:

  • EMC試験:AC/DC電源ライン上の伝導性エミッションの測定

  • RF性能試験:出力電力、変調帯域幅、スプリアスの評価(アンテナ端子)

  • 製品認証:RF出力や電源入力を備えた機器に対し、FCC、ISED、ETSI、MICなどの規制要件に基づく試験が必要

主な測定項目

  • 伝導性エミッション(150 kHz~30 MHz):dBµV

  • 出力電力(Wi-FiやLTEなど):dBm

  • 高調波・スプリアス:dBmまたはdBc

  • 変調帯域幅・占有帯域幅:MHz単位

測定構成と機器

標準的な測定システムは以下を含みます:

  • LISN(Line Impedance Stabilization Network):電源線測定用

  • スペクトラムアナライザまたはパワーメータ:RF信号の特性評価用

  • RFテストケーブル、減衰器、終端器(マッチングロード)

  • 外部干渉を防ぐシールド環境

測定は、DUT(被試験機器)を同軸ケーブルや電源ライン経由で測定器に接続して行われます。
→ 電波空間での放射を測定する「放射測定」と異なり、伝導経路上の信号のみを評価します。

関連規格と法的背景

  • FCC Part 15.107 / 15.207:AC主電源における伝導性エミッション

  • FCC §15.247 / EN 300 328:アンテナポートでの出力およびスプリアス測定

  • CISPR 11 / 22 / 32:産業機器・マルチメディア機器の伝導エミッション

  • ETSI EN 301 489-1 / -3:無線およびSRD機器のEMC要件

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最終確認・更新日:2025年6月12日(IBL編集チーム) この記事にフィードバックを送る